預金・貯金の解約・名義変更
預金の解約・名義変更を専門家に依頼するメリット
1 名義変更の手続きを専門家に依頼した方がよい理由
基本的に、名義変更は専門家に依頼した方が良いでしょう。
理由は、2つあります。
一つは、専門家に依頼した方が、迅速かつ確実に手続きを進めることができるという点です。
もう一つは、専門家に依頼した方が、相続に関するアドバイスを受けることができるためです。
2 迅速かつ確実に確約・名義変更手続きができる
そもそも、銀行預金など相続した財産の名義変更を行うためには、亡くなった方(被相続人といいます)の出生から死亡までの一連の戸籍謄本や、相続人の戸籍謄本、住民票または戸籍の附票等の書類を集め、遺産分割協議書等の書類を作成する必要があります。
この遺産分割協議書の内容次第では、手続きをする窓口側で受け付けてくれない場合もあるため、手続きに滞りがないような適切な内容で作成する必要があります。
たとえば、預金を相続人3人で分けたい場合、「相続人3人が3分の1ずつ預金を取得する」という文言の遺産分割協議書では、名義変更に応じてくれない金融機関も存在します。
理由として、3で割り切れない場合、端数が生じることになりますが、その端数を誰が取得するのかが明確になっていないためです。
このように、遺産分割協議書の作成についても、専門的な知識が必要となるため、専門家に依頼した方が安心かと思います。
3 相続に関するアドバイスを受けることができる
預金や貯金の解約・名義変更手続きをするにあたっては、誰がどの財産を相続するかが決まっていないといけません。
遺産の分け方を決める際、二次相続や、相続税の特例や控除を考慮して行わないと、将来、予想より高い税金がかかる場合があります。
たとえば、父が亡くなり、相続人が母と長男のみの場合、父の遺産を全て母の名義に変更してしまうと、母の相続の際に、長男としては、多額の相続税を支払わなければならなくなる場合があります。
仮に、父の遺産が1億円、母の財産が1億円の場合、父の相続では母が全財産を相続するため、父の相続に関して、配偶者の税額軽減により、相続税はかからなくなります。
しかし、母の相続の際には、父から受け継がれた1億円に加え、母の1億円の財産が長男に相続されるため、長男には、重い相続税がかかってしまいます。
このように、将来の相続や誰が遺産を受け取るのかを考慮しておくことは大切です。
専門家であれば、こういった将来の相続等も見越した提案もしてくれる場合がありますので、おすすめです。