被相続人の債権者から通知がきたのですがどうすればいいですか?
1 被相続人の債権者から通知がくる場合
被相続人の債権者から、突然、通知がくる場合があります。
たとえば、被相続人が消費者金融から借入れをしていた場合、亡くなったことで返済が滞ったため、債権者がその方の戸籍を調べてみたときに、その方が亡くなったことを知ることがあります。
債権者は、その被相続人の相続人に対して支払いを求めることができますので、その後、相続人の住所を調べたうえで、通知を送ってきます。
通常は、この文書の中に、相続をするのか、相続放棄をするのかの意向を確認する旨の内容が記載されています。
2 すでに相続放棄をしている場合の対応方法
債権者からの通知がきたとき、すでに相続放棄の手続きをしている場合には、債権者に対して、裁判所からの相続放棄申述受理通知書か、相続放棄申述受理証明書を送れば、通常は問題ありません。
3 通知で初めて相続をしたことを知った場合
債権者からの通知がきたとき、初めて自分が相続人になっていたことを知る場合があります。
たとえば、被相続人の子であっても、被相続人が岐阜から遠くに住んでおり、疎遠であったため、亡くなったことを知らなかったということがあります。
また、被相続人の兄弟姉妹の方の場合、被相続人には子がおり、その子が相続人であるため自分たちは相続人ではないと思っていたところ、その子が岐阜から離れたところに住んでおり疎遠であったため、相続放棄の手続きをしたことを知らなかったということがあります。
このような場合には、相続放棄の手続きをするかどうかを検討することになります。
亡くなった方の最後の住所が岐阜ではなかった場合には、岐阜以外の家庭裁判所に手続きをすることになるため、注意が必要です。
相続放棄をする場合には、相続放棄が受理された後に、上で書いたのと同様にご対応されれば問題ありません。
4 すでに相続をしてしまっている場合
債権者からの通知がきたときには、すでに相続放棄の3か月の熟慮期間が過ぎてしまっており、相続放棄の手続きもしていなかったという場合があります。
この場合にも、相続放棄が認められることがあります。
相続放棄が認められるための要件には難しい面がありますので、専門家にもご相談いただいたうえで、ご対応いただくことをおすすめします。