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預貯金を相続する手続き

  • 文責:所長 弁護士 古田裕佳
  • 最終更新日:2020年11月5日
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1 金融機関や相続の仕方によって異なる手続き

亡くなった方の財産の中に預貯金がある場合,これを相続するためには金融機関に対する手続きが必要です。

この手続きにおいては,遺言書がある場合とない場合などで,また,ない場合にも,どのような方式で遺産分割がされたかによって必要な書類が異なります。

国内には,ゆうちょ銀行や農協など全国に一般的にある金融機関,十六銀行,大垣共立銀行や岐阜信用金庫など岐阜でよく見かける金融機関,その他にさまざまな金融機関がありますが,各金融機関によって,相続で必要な書類は異なります。

以下では,預貯金を相続する場合に,一般的に必要となる手続きをお伝えします。

2 相続手続依頼書

預貯金を相続する人は,各金融機関に対して,被相続人の預貯金の払戻しなどを依頼するための相続手続依頼書を作成して,提出しなければなりません。

相続手続依頼書は,各金融機関で統一のものがあるわけではなく,その金融機関の所定のもので作成する必要があります。

また,各金融機関で「相続手続依頼書」という共通の名称で呼ばれているわけではなく,ゆうちょ銀行では「貯金等相続手続請求書」という名称ですし,三菱UFJ銀行では「相続届」という名称が付けられています。

手続きを進めるためには金融機関からこの書類を取り寄せる必要があり,それまでに口座の名義人が亡くなったことを金融機関が知らなかった場合には,このタイミングで金融機関が亡くなったことを知り,いわゆる口座の凍結手続きをとることになります。

3 遺言書がある場合

遺言書がある場合には,遺言書を提出することが必要です。

公正証書遺言については,正本である必要はなく,謄本でも受け入れられることが通例です。

自筆証書遺言の場合には,家庭裁判所の検認済証明書も必要とされますが,自筆証書遺言保管制度を利用されている場合にはこれが必要なく,遺言書情報証明書で足りることが一般的です。

遺言執行者が就任している場合には,遺言執行者がこれらの手続きをすることになります。

4 遺言書がない場合

遺言書がない場合には,相続人が単独である場合を除き,相続人全員での遺産分割協議が必要です。

そのため,相続人全員の実印で押印された遺産分割協議書のほかに,印鑑登録証明書が必要とされることが一般的です。

遺産分割協議書は,金融機関所定のものを利用されてもよいですし,これによらなくても受け付けられます。

また,そもそも「遺産分割協議書」は作成せず,相続人のうちの誰が預貯金を取得するかが決まれば,上記の相続手続き依頼書に相続人全員の実印が押印されていれば足りる扱いをされている場合もあります。

また,調停や審判になった場合には,裁判所が作成した調停調書や審判書を用いて手続きをすることもあります。

5 遺産整理業務

預貯金を相続する手続きは,普段から行うものではありませんし,時間のない方にとっては貴重な時間を費やすことになってしまいます。

そこで,預貯金を相続する手続きを代行する業務があり,遺産整理業務などと呼ばれていますが,岐阜においても,相続に力をいれている法律事務所などでは,このサービスを提供しているところがあります。

その費用は,遺産の額や,預貯金の口座の数によって定められていることが多いようです。

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